40歳のアザラシは カウンセラーになれるか

40歳でカウンセラーを目指し何もできず現在に至る

条件付きで、好かれる

 私は、何をやっても

だめなやつだったけど、

 

どんな職場でも、好かれはした。

(いや、成果主義の上司にだけは嫌われた)

 

仕事はできないけど、

 

自分で言うのもおこがましいが、

離れがたい存在になれるのだった。

 

貰い物があれば、余分に分けてもらえ、

異動があれば泣かれ、

 

あまりの出来の悪さに

クビになりそうなものなら

私本人より、憤ってくれる。

 

年下に対しては、学生感覚で接した。

背中を見せなくても、若い人は

自分でやれるのだ。

 

甘い、ナメられてると言われつつ、

優秀な結果を残す後輩ばかりだった。

 

私の新人教育は、正しかったとゆー

ことになる(笑)。

 

そしてあらためて、自分の出来の悪さを

実感するのだった。

 

年上へのコツは、立てつつも、

会話に入れてあげること。

 

大した話ではなくても、

内容を知らされず、入れなかったら

いじけてしまうので。

 

 私語を慎めと言っていても、

自分が雑談に入れれば、別なのだ。

 

なつかれている、と感じれば、

信頼関係を構築できていると思い満足する。

 

 

…こうやって、

常に、相手に合わせて、やってきた。

 

 

今も変わらない。

 

現在、親ほど年の離れた女性と、

オフィスで二人きりでやっている。

 

彼女は生真面目で辛抱強く、

軽んじられることに耐え、 

ひどいフラストレーションを抱えていた。

 

プライドが高く、

うらはらに打たれ弱く、

傷つけられたことは

いつまでも忘れないのだった。

 

そんな彼女とも、とてもいい関係を

築いてはいるが、

 

これは私の心がけのたまもので、

 

 彼女を立てて立てて、

何につけてほめて、

なおかつ個人的なことも
包み隠さず話し、

 

仕事ができる彼女

先輩としても優れた彼女…の、

そのプライドを充分に満たし 

 

頻繁に名前を呼び、いつも笑顔で

私は何ひとつ彼女を

傷つけない、と安心してもらう…とゆー、

 

 

彼女が完全優位なら、

の条件でのみ成立する関係なのです。

 

そうじゃないと、彼女とは

やっていけないと直感したのです。

 

彼女は、理解されることと、

認めてもらうことを渇望している。

 

何度でも、確認したい時いつでも、

かえすがえすも、ほめてもらいたい…。

 

それを、12年やってきたんだけど。

間違ってなかったと思うけど。

 

 

理想の人間関係の構築とは

ほど遠いことはわかっている。

 

彼女が思うほど、私はなついていないし、

彼女との空間を好んでいない。

 

私が、仕事をやめる、

彼女から離れる、と告げたら、

 

彼女はきっと裏切られたような

気持ちになるに違いない。

 

 

でもいろいろ考えたら、このやり方は

やっぱり間違ってなかったと思うのだ。

 

そうじゃなきゃ、12年もやれなかった。